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靴をはいた犬

オリンピックが終わりました。
祭りはいつのときも終わりますね。
これはまた人生の空しさにも似て・・・はぁーこりゃこりゃ。
4年後の祭りを待つ間の記憶として残るのは荒川静香さんだけになってしまいましたね。
考えたらオリンピックというのは素晴らしいものですね。世界中のまあ数パーセントの人だろうけど、同時にそこで行われてる事に注目している。
出来れば戦場の兵士達も銃を置いて、成田童夢君の奇声に微笑んで欲しいものです。

先日、靴をはいた犬を見ました。小さな室内犬で、4本の足全部に履いてるから、馬のような歩き方になってしまう。ぴょんぴょんはねるように歩いていた。
それを見てたら、昔、家で買っていた雑種犬、ランにスカーフを巻いてやろうとしたことを思い出した。何でかはわからんが、他の犬と差をつけてやろうという思いだったかもれない。青っぽいハンカチだった気がする。
しかしさすがは室外犬、けんもほろろにそのマフラーを脱ぎ捨てる。あらゆる拒絶を全身にみなぎらせ、振りほどく。そもそも気が小さく、極端に変化を嫌う犬だった。いわば超ハト派の犬なのだ。タカ派のネコに鼻を引っかかれ、イヌ派のハトに落ちたことがあるが、かろうじてワンとほえる事でイヌとしての体裁を守っているような子だった。
靴なんかはかせたら、狂ったように暴れ回るだろうなと思った。

靴をはかされたイヌの足はどうなるのか考えた。もちろん靴なしでは表を歩けなくなるでしょう。
自由に表に飛び出していくこともままならず、靴がそろうまで待つ、おりこうさんになるのかもしれない。
飼い主にも理由がある。イヌも自然にはきこなしてる。そこには何のトラブルもないのだが、なんだか言い知れない胸苦しさを感じる。もちろんほっときゃいいし、好きにすればいいことだが、何かと似ている胸苦しさを感じる。

オリンピックでいらぬ期待をされ負けてしまった選手の「楽しかった。」という言葉を聞いたときに感じた胸苦しさと似てる。

よく頑張りましたというアナウンサーの言葉を聞いたときの胸苦しさにも似ている。

凍てつく冬の夜。ふと心配になりランの様子を見に行くと、見事に体を丸め眠り込んでる。
「どないしたん?」という顔で見つめ返してきた。体にさわると、確かな温かさが伝わってきた。
寒さに10分ともたず家の中に駆け込んだ私でした。

by biritake | 2006-03-01 22:20  

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