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稽古場風景

トイレの大きい方に座ってるときに必ず考えてしまう事ってありませんか?
僕は必ず、サッカーをしてるときを考えてしまうんですね。理由は全然わからないんだけど、サッカーでドリブルしながらフェイントをかけてたりね、ヘディングシュートしたりしてるんです。
全然理由はわかりません。ちょっと小声で実況したりしています。全く理由はわかりません。
かといってゴールがゴールなのではないんです。ああ、まあ、その、ね、フィニッシュですよいわゆる。そのときには何も考えてないんですけどね。それはやはり、ゴールへ向う、いわゆるビルドアップなのかな、なんて思ったりしてます。普段から妄想癖のある子なんですが、ゴールへ向う緊張感のようなものが、座ったときに作用するのかな?なんて勝手に思ったりしています。僕だけですかね?こういうの。

稽古場に、価値観のぶつかる鈍い音が響いてます。
芝居にはざっくり分けて3っつの価値観があります。
役者の価値観、台本の価値観、演出の価値観
それぞれがそれぞれの世界、価値観をもってるんです。
それがぶつかり合えばぶつかり合うほどいいものが出来ると思ってるんですが、多分それは理想です。ぶつけ方もありますしね。理解を促す言葉の問題もあります。
例えば「ありがとう」という台詞があったとします。
ここには作者の思いがあり、演出の思いがあり、役者の思いがあります。
それだけでまず3っつの「ありがとう」がある。
この3っつのありがとうがあるんだというちゃんとした理解をもつことがまた難しい。
深くなると、この先にはお客様の価値観というのも出てきます。
1つの形ある作品を、それぞれの価値観と出来る事出来ない事を照らし合わせながら、混沌とした価値観を一個にまとめていきます。
稽古場に響く、価値観のぶつかり合う鈍い音の向こうには、役者のプライドがおられた音と
演出のため息の音が聞こえます。ただ1つお客様の満足のため息を聞くために。

by biritake | 2006-04-14 00:40  

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